謝謝!チャイニーズ

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愚か者、中国をゆく』を読んで、すっかり星野博美さんの作品にはまり、次に本屋に行ったときには『謝々!チャイニーズ (文春文庫) 』を手にとっていた。

1993年、ベトナム国境から上海まで、改革開放に沸く中国の華南地方をバスに乗ってひとり旅する。そこで起きた出来事や出会った人々の生活を描いた作品。星野博美さんのデビュー作。

「ガイドブックに載っていないような小さな町や島を行き当たりばったり的に訪れるということは、今の自分から考えると無謀としかいいようがない。」と、あ とがきの中で書かれているように、聞き覚えのない地名がたくさん出てくるし、旅のテーマとかストーリーとかは、ほとんど感じられない。でも、読み出すと止 まらない。時間を忘れて読んでしまう。

広州のある街角での出来事。

一人になりたい。それほど贅沢な希望だろうか。
中国ではそうである。
どういうわけだか、一人になることは極めて難しい。
どこにも人がいるわけではない。ただどこへ行っても、いつの間にか誰かしらついてくるのだ。

静かになれそうな場所を探して座っても、いつの間にか誰かが隣に座ってくる。その上、ちょっかいを出してくる失礼な輩もいる。

中国の人は好奇心が強い。しかもそれを隠さない。何か書いていると、そーっと後ろからのぞき見するし、「ちょっと」といって人のメモ帳を取り上げる。それぐらいならまだいいが、勝手にページをめくって爆笑し、「おい、見てみろよ」といって次から次へと周りの人に回してしまう。親切に、字を添削して返してくれる人までいる。

私も、以前中国に行ったとき、似たような経験をした。車の中で携帯電話を取り出したら、日本の携帯が珍しかったのか、突然何も断らず人の携帯をひょいっと取り上げ、それを眺めながら、「これは中国でも使えるのか?」とか「いくらするのか?」とか、いろいろ聞いてきた。さすがに、実際に使うことはしなかったが、日本では到底考えられない出来事だった。

中国と日本、違いは多いが共通点もある。彼らはたくましい、活力がみなぎっている。でも、やさしさもあるし、弱さもある。この本から、いろんなことを見つけられたと思う。

『謝謝!チャイニーズ』、もう一度読みたくなってきた。

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